幸せの洪水の前で

作詞:鈴木慶一
作曲:白井良明

『A.O.R.』1992.09.30


君のすべて 手に入れたあとに
愛の論理 確かめたら
昨日よりも 少しだけ今日は
愛してる そうつぶやいた

幸せの洪水 目の前にして
君とぼくの未来はもう
水の中 沈んでく

愛してるって言っても 間にあわない
君の右手を 離さない

産まれた時 手に入れたものは
百万の 幸せのかけら
昨日よりも 強い高波を
求めて 走ってきた

幸せの洪水 目の前にして
ただ立ちすくむだけで もう
子供達 大人達
運ぶ舟も 間にあわない
朝のニュースも 間にあわない
紙の言葉に すがれない
君の右手を 離さない

昨日よりは 長く生きれない
溢れる幸せ 持っても

海が粉々に 砕けてく
サーフボード 降りる時がもう
すぐそこで 渦巻いて

舟は何を乗せてゆく
舟は何を捨ててゆく
波の先に辿りつけない
幸せ掴む 手が沈む
愛してるって言っても 間にあわない
君の右手を 離さない