#15SW4508
CHIROLINE

チロリン
CHIROLINE

(1986)

チョコレイト戦争
Chocolate War

チロリン
CHIROLINE

(1987)

途中にしてね

チロリン
CHIROLINE

(1987)

CHIROLINE

チロリン
CHIROLINE

(1989)

 レコードリリースから10年以上たっても、しばしば掲示板上で話題にのぼる、人気の高いチロリン。話題にのぼることが多いのは、もちろん、モデルとして、また「文化屋雑貨店」などで有名だった島崎夏美がメンバーだったことが大きいのでしょう。レコードはすべて岡田徹プロデュース。

 メンバーと、デビュー盤での担当楽器は、島崎夏美(インディアンドラムス)財前篤子(アコーディオン)中村牧子(オートハープ)磯川麻衣子(ベルリラ)森山理夏(マーチングドラム)の5人。全員がヴォーカル。セカンドでは財前さんが12弦ギター、森山さんがアコーディオンになっています。

 デビュー時の「IND'S」誌のインタビューによると、5人でクリスマスに讃美歌を歌ったのが結成のきっかけ。本当は、「くじら」みたいなのを、やりたかったと、インタビューでは話してます。楽器をちゃんとできる人が少なかったので、打楽器中心の楽器編成になったということです。この頃の「くじら」は、エピックからのファースト「パノラマ」を出したばかりの頃で、まだライヴではみんな白装束で、客席をねり歩いたり、楠均が白塗りで、風呂掃除用のプラスチックの靴はいてドラム叩いてたりしてたころです。そういうところも含めての、「くじら」みたいなの、ではないだろうな、もちろん。その他、カルメン・マキ&Ozは、メンバー全員が好きだとか、本人たちのレコードとのギャップが面白い。でも、いくら「IND'S」のインタビューとはいえ、「くじら」やカルメン・マキの名前が上がるのはすごい。

 チロリンの魅力といえば、まず、そのいなたさでしょう。素人くさいというか、ほとんど素人。それが、とても魅力的に聞こえるのは、あまりに素直なユニゾン・コーラスはもちろん、そのコーラスにからむ、涼やかな楽器編成によるところが大きいです。ライヴハウス出身のグループではないので、この楽器編成は、岡田徹プロデューサーのアイデアでしょう。
 寄宿学校の生徒たちのキャンプファイアーのようなファースト、少年性を持った少女たちのセカンドと、2枚のマキシ・シングルは、ジャケットに象徴される内容になってます。ファーストに比べるとセカンドは音が多少厚く、フォーク・ロック。メンバー以外の楽器の音が増えてます。 「こんなじゃダメ神様」は、作り手たちも好きな曲なのか、鈴木慶一ソロ・ライヴや、岡田徹&ライフ・ゴーズ・オンのライヴで、女性たちのコーラスによって演奏されています。 TENTからのシングルは、桜沢エリカのイラストのジャケットが可愛い、テレビ東京系「少女雑貨専門エクボ堂」のオープニング主題歌(A面)とエクボ堂応援歌(B面)。この番組には島崎夏美も出演してました。
「途中にしてね」はファーストに近い音作りの曲ですが、ヴォーカル、コーラスが前面に出たやや派手な作り。ジャケットにはメンバー5人の名前の他にゲストとして6人の女性の名前がありますが、その中に、カーネーションのライヴのサポートでユーフォニウムを吹いたりしていた宇都宮明美の名前もあります。

 島崎夏美の録音としては、他にPSY・Sのコラボレーション・アルバム「コレクション」でのAMORのメンバーとしての「ドリームスープ」、テレビ番組に一緒に出てた大竹まことのアルバム「大竹まことの文藝春秋」、そして、もちろん、ムーンライダーズ10周年ライヴ(ビデオ「THE WORST VISUALIZER」)での「マスカット・ココナツ・バナナ・メロン」のコーラスがあります。

text: 古澤清人 Kiyohito Furusawa

Produced by Tohru Okada
<< アルバム・データ
Original Release
CHIROLINE ●1986.06.21 (12) 15SW4508 SWITCH
チョコレイト戦争 ●1987.02.05 (12) 15SW4511 SWITCH
途中にしてね ●1987.09.21 (SG) 7A0771 TENT/CANYON
Re-issue
CHIROLINE ●1989.10.21 (CD) 25WD0011 SWITCH

Last Modified
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